物件は安くても修繕費は高い
2016年3月8日「火曜日」更新の日記
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- 【Ｃさんの例―「物件は安くても修繕費は高い」】 サラリーマンのＣさんは、東京近郊で築二〇年のワンルームを購入しました。物件価格は七〇〇万円で利回りは一二％。融資を組んだので、月々の返済と諸経費を差し引いて、手元に残るのは月々二万円程度です。 この物件自体、立地や間取りなどは悪くはないと思うのですが、問題はやはり築年数でした。購入して半年後には、配管にかかわる修繕が発生しました。その費用がなんと五〇万円。収益が月々二万円ですから、その後二年間はこの支出を回収するのみで、純粋なキャッシュフロー収益は得られないわけです。これでは修繕の回収のためにこの物件を所有しているのと同じです。 そこで、Ｃさんから、この物件を売却したほうが良いかどうかという相談を受けました。でも、ご本人は、できればまだ持っていたいということでした。 もちろん、ローンを完済すればこの物件は自分の資産となります。それにしても、買った時点ですでに築二〇年ですから、完済時にはかなり古くなってしまう。Ｃさんの購入時に、私が相談を受けていれば、ローンで買うべき物件ではないとアドバイスしたと思います。 もともとＣさんは月々のキャッシュフローを目標として、この物件を買ったそうですから、そうなると最初から自分の目標と合わない不動産を購入したということになります。スタートラインで、本当にこの物件で良いのか、安くて買えるからといって購入していないかを、よく検討していればこのような事態にならなくて済んだ事例だと思います。 多くの方が惑わされてしまいます。それは「買えてしまうこと」です。「融資が受けられるから買った」「高利回りだから買った」「安くて買いやすいから買った」 すべて、不動産投資のリスクをきちんと理解して、自分の目的を見失わなければ避けられるものばかりです。これから不動産投資を始めようとする方は、ぜひ注意してください。
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