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戸建てとマンションの修繕費を比較

2016年3月29日「火曜日」更新の日記

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 一戸建ての場合、内外装ともにこうした修繕のための積み立ては、すべて自分持ちです。目安はざっくり「建物価格の1%程度/年」と考えておけばよいでしょう。  例えば1500万円の建物なら、年間15万円、毎月1.25万円を積み立てておきます。10年で150万円、20年で300万円。このくらいあれば、15~20年ごとに訪れる屋根・外壁の修繕、クロス交換や、30年以内に訪れる水回り交換などをまかなえるでしょう。  次に「建て替え費用」はどうでしょうか?国土交通省の資料では住宅の寿命について「27年」ないしは「30年」としています。仮にこれくらいで建て替えなければならないとしたら、35年の住宅ローンが終わらないうちに1500万~2000万円の建て替え費用が発生することになります。  さらには「固定資産税・都市計画税」がかかります。4500万円の新築マンションなら、毎年8万円程度、新築一戸建てなら4万円程度というところです。しかも、これらは当初数年間のコストであり、マンションは6年目、二戸建てなら4年目以降、この数字は1.5~1.8倍に跳ね上がります。毎年8万円でいいと思っていた固定資産税が、いきなり15万円になって驚く人が非常に多いのですが、これは、特例措置によって新築住宅の固定資産税が当初数年間抑制されているためです。  さて、現実の数字を見てみると、実は35年間の損得が逆転します。賃貸のほうが圧倒的に有利になります。  「それでも、賃貸は家賃がずっと発生するでしょう?」といったご意見もあるでしょう。また、いくらなんでもマイホームにコストがかかり過ぎるのではないだろうか、という印象を持たれる方が多いと思います。しかし、マイホームは「所有しているだけでもかなりのコストがかかる」ということも事実なのです。  ところで、ここまで見てきた「賃貸とマイホームの損得勘定」はな不十分です。損得についてまだ「フロー」、すなわち金回りの話しかしていません。「ストック」つまり、資産価値の話がすっぽりと抜け落ちています。  我が国でマイホームを買うと、「新築の時にその価値は最も高く、25~30年でほぼゼロになる」というのが常識です。しかし、ここでもしその価値があまり落ちないとしたらどうでしょう? 4500万円で買った新築が、35年後に4000万円ぐらいの価値を持つとしたら……。  さらに、建て替え費用など考慮する必要がない、100年以上もつマイホームを買うことができたならば……。これはもう、賃貸でいるより明らかにマイホームのほうが得になるに決まっています。 しかしそんな話があるのでしょうか? 実はあるのです。

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