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適切な照明で潤いの住まいづくり

2018年1月13日「土曜日」更新の日記

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 生活に潤いを与え、安全で快適な住まいづくりに欠かせないポイントに「照明」があります。明るさや色合い、使う照明の種類によって空問の雰囲気が大きく変わるだけに、それぞれの部屋にふさわしい明かりによる演出を考える必要があります。  この照明に使われる光源には、大きく分けて白熱灯と蛍光灯の2つがあります。現在ではLDKや子ども部屋など部屋の隅々まで明るくしたい部屋では蛍光灯を使うのが一般的になっていますが、日本に蛍光灯が持ち込まれたのは第2次世界大戦後のことです。  蛍光灯は明るいことや同じ明るさ(ルックス)なら、電気代が白熱灯の約3分の1で済むことや長持ちすることなどから急速に普及しました。  一方、白熱灯には蛍光灯に比べ光が柔らかで目にやさしく、暖かい感じの光になる特徴があります。このため、明るさよりもくつろぎが優先される寝室には適しています。スイッチを入れるとすぐに点灯するのもメリットで、トイレや階段などに使用するのにも適しています。  また白熱灯は、人の肌がきれいに見えますし、赤身の魚や肉などの色も美しく目に映ります。寿司屋さんやレストランなどの飲食店で、主に白熱灯が使われているのはそのためと言えます。  明るさ(ルックス)に関しては、部屋の使用目的に応じて必要とされるルックスが変わってきます。その部屋に合った明るさの得られる照明器具を選ぶことが大切です。  JlS(日本工業規格)では、手芸や裁縫のような細かい作業をするときには1000~3000ルックス、読轡や勉強、電話、化粧などでは300~700ルックス、団らんなどくつろぐ場所では150~300ルックスを明るさの基準として示しています。  こうした基本知識をもとに、各部屋に合った照明を考えると次のようになります。 【リビング】  リビングはくつろぎの場である一方、ときには来客の接待に使われるなど多目的に使われることが多い部屋です。メインになる部屋全体を照らす照明にプラスして、スポットライトやテーブルスタンド、フロアスタンド、ブラケットなどで陰影を演出すると、空間に立体感が生まれます。状況に応じてムードが変えられる調光スイッチを設備しておくのもよいでしょう。 【ダイニング】  ダイニングに適しているのは、食卓の上を明るく照らすペンダント(吊下げ照明)です。高さはテーブル面から80mぐらい。4人掛けテーブルで一灯、6人掛けテーブルで2灯が基本になります。食べ物がおいしく見える白熱灯を使うこともポイントです。 【キッチン】  全体照明としては、シーリングライトかダウンライトが適しています。LDKの場合は、リビングやダイニングとの調和を考えることも欠かせません。手元の補助照明として白熱色の蛍光灯を付けるとたいへん便利です。 【和室】  和室も多目的に使用することが多くなる部屋です。全体照明として天井直付けのシーリングライトまたは吊下げタイプの照明を使い、補助として床置きの和風スタンドをプラスするとよいでしょう。 【寝室】  全体照明にはダウンライトが適していますが、光源が直接目に入らない位置に設置することが大切です。ナイトテーブルの上にスタンドなど部分照明があると便利です。照明のオン・オフをベッドの上から操作できるようにしておくことも欠かせません。 【子ども部屋】  勉強するときのことを考え、全体照明とスタンドを併用しましょう。その際、全体照明とスタンドによる手元照明の明るさの差を3対1くらいにすると目が疲れません。 【洗面所】  全体照明だけでは、鏡に映った顔の陰影が非常に濃くなってしまいます。正面の洗面化粧台に照明を設置することが必要です。肌が美しく見えるよう白熱灯を使用することも忘れないでください。 【廊下・階段】  階段は家の中で最も危険な場所ですから、廊下よりも明るくしておくことが大切です。吹抜け等高い位置に付ける照明は、球が切れたときの取替えのことも考えておくことが必要です。 【ピクチャーライト】  部屋に彩りを添える絵画には、ライティングが欠かせません。天井付けのスポットライトやダウンラインを使う方法もありますが、演出としてはピクチャーライトが最適です。ただ、絵画を取り替えるとき大きさが異なると不都合が生じるので注意が必要です。  以上のようなポイントに留意しながら、明かりによる空間の演出を楽しんでください。

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