へやみけ

トップ > 平成30年2月> 4日

「地震と風に強い」は日本の住宅の必要条件

2018年2月4日「日曜日」更新の日記

2018-02-04の日記のIMAGE
 ご存知の通り、日本は世界有数の地震国です。テレビを見ていても、画面の上部に突然の地震速報が流れることが頻繁にあります。日本という国は、どこに住んでいるかに関係なく、いつ大地震に見舞われるかわからない国なのです。  阪神大震災もそうでした。ほとんど大地震が発生する可能性がないといわれていた阪神地区に、突如、あれだけの大災害が猛威を振るったのです。多くの家屋や高速道路などの建築物が倒壊、炎上するシーンは、この世の物とは思えない悲惨な情景でした。  阪神大震災以降、建物や橋、道路などの耐震性が急激にクローズアップされました。住宅に関しても、耐震性に優れた家が「いい家」であり、地震に強いことは住宅の絶対条件にされてきました。地震大国の住宅としては、当然といえば当然の条件です。  さて、八角形住宅は、開発当初から、地震に対して強い家だということはわかっていたのですが、あの阪神大震災のとき、関西地区の八角形住宅が、ほとんど被害を受けなかったということもあり、その後、問い合わせが急増しました。  現在でも、八角形住宅普及の大きなパワーになっていることは事実です。この「地震に強い」ということは、八角形住宅の開発・研究中に発見された最大のセールスポイントといってもいいでしょう。  ではなぜ地震に対して、これほどの強みをみせるのでしょうか。通常、四角い家では、その強度を保つために、四隅に火打と呼ばれる斜めの補強材を入れます。ところが八角形住宅では、この補強が必要ありません。  火打が、そのままより丈夫な壁になったとイメージしていただければ、感覚的にも強度が高いことは理解できると思います。開発時に、八面の壁が火打の役目を果たすように工夫して設計されています。  八角形住宅は風にも強い家です。その理由は、ちょっと考えていただければすぐにわかるでしょう。風をまっすぐな壁で受ける四角い住宅に比べ、八角形では斜めの壁が風を受けます。その結果、風が左右に逃げてしまうので、風から受ける影響度は四角い家のおおよそ3分の1程度にも軽減してしまうのです。  地震大国である日本は、同時にまた台風の通り道にある国でもあります。風に強い家は、地震に強い家と同様、いい家の条件となり得るのではないでしょうか。台風銀座と呼ばれる、沖縄県の宮古島。そこにも八角形住宅が建っていますが、築10年たった今でも、台風の被害は全くないということです。  おまけに、これも当初全く予想もしていなかった八角形という形がもたらすメリットなのですが、風が斜めの壁に沿って、左右に流れるので、風が壁に当たるときの騒音が、この住宅では少ないのです。  太陽の光を多く取り入れ、そよ風の感触を楽しみながら自然の恵みを生かす住宅は、同時に自然に対して非常に強い家だという事がわかったのです。

このページの先頭へ