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サニタリーにも暖房を

2018年5月11日「金曜日」更新の日記

2018-05-11の日記のIMAGE
 育ちざかりの男の子2人の母親であるMさんは、雨の日も雪の日も洗面ものがたえることがないので、浴室の天井に乾燥機を取りつけました。ところが、朝8時に洗濯ものを干しても、夜8時すぎまで、洗濯ものが乾かない日もあるために、入浴時間が遅くなってしまう、というのです。  洗濯機の上におく型のふつうの乾燥機でも、乾くのに1時間以上かかります。それを考えると、その何十倍もの大きさの浴室で、1時間や2時間で乾くわけはありません。  浴室用乾燥機は、むしろ浴室内の乾燥のためのものと考えたほうがよさそうです。洗濯ものだけのことを考えたなら、脱衣室につけるほうが効率的といえます。入浴時も、そのままに干しておけるからです。  天井乾燥機も浴室内をあたためるのによいのですが、頭の上のほうから温風を送るよりも、足もとからのあたたかさの床暖房をおすすめします。  横浜市にお住まいの宮川さんは、築17年になる家のバス、トイレ、洗面脱衣室をリフォームしました。北側に位置する浴室は、寒くてタイルも冷たかったからです。  浴室の位置をかえることはできないので、タイルの下に床暖房を入れ、床のタイルの色を暖色系のベージュにしました。浴室の床暖房は、床タイルの下にある発熱体が、洗い場をあたたかくし、お湯もさめにくくします。タイルがあたたまるまで時間はかかりますが、一度あたたまるとさめにくいのです。ヒヤッとした感じがなくなり、最初にはいる人でもあたたかく、湿気も少なくなります。1坪の浴室で費用は25万円くらいで、光熱費は月3000円くらいです。  奥さまの和子さんは、フルタイムの仕事をおもちです。天気がわるい日でも、安心して洗濯ものを干して外出できるようにと、はじめは浴室用乾燥機を希望していました。しかし、Mさんのケースも頭にあったので、天井埋め込み型のものを洗面脱衣室につけることにしました。  「洗濯ものを夜洗い、寝るときにスイッチを入れておくんです。朝おきるころに乾いているし、洗面室がとってもあったかいんです」  トイレの暖房は、とくにお年寄りがいる家庭ではたいせつなことです。急激な寒さによって血圧が上がるからです。  宮川さんのリフォームでは、床をタイルから板張りにかえ、洗浄機能つき暖房便座にして、手洗い器をつけました。特別な暖房はしていませんが、便座の熱でじゅうぶんあたたかいそうです。  トイレや脱衣室などの狭い場所に、壁の厚さが6センチあれば埋めこめる、壁埋め込み型温風機もあります。約5万円と取りつけ工事費が必要です。  キッチンも広い意味での水まわりです。とくにジンクに立ったときに利用したいのが、足元用の幅木暖房です。  ジンクの下の床から扉に立ちあがるところの境の横木(台輪、建物の場合、幅木という)に、横60センチ、高さ7センチくらいの温風機を組みこみます。 300ワットと600ワットの切りかえスイッチがついているものもあり、シンク前で作業をするときに、足元に温風を送ります。この設備は4万5000円くらいで、コンセントさえあればかんたんに取りつけられます。

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