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5人の取締役

2018年12月16日「日曜日」更新の日記

2018-12-16の日記のIMAGE
現在、「W」は取締役会を設置する株式会社として組織化され、その旨が登記されています。取締役は、登記上は5人いることになっています。まず、Aは代表取締役として登記されています。そして、家族である妻のB、子のCおよびDも、取締役として登記されています。また、最初はアルバイトで入ったものの、長年Aによって餅職人として鍛えられて現在は工場長の地位にあるEも、取締役として登記されています。「ただし、Aと妻Bは10年前から不仲になってしまい、妻Bは家を飛び出して現在は他の男と暮らしています。Aは男をつくって家を出たBに愛想が尽きてしまっていますが、籍はそのままになっており、法律上の離婚はしていません。このような状態ですから、妻Bは、いまは経営にタッチしていません。また、子Dは東京の商社で働いており、年に1回、実家に帰ってくる程度で、会社の経営にはタッチしていません。以上の次第で、Aの会社は、登記上の表記と異なり、A、CおよびEの3人の取締役、それと10人弱のパートで切り盛りされています。「この会社の発行済株式総数は1000株ですが、現在、Aが850株、妻Bが50株、子であるCとDがそれぞれ50株を保有しています。また、この会社はいわゆる閉鎖会社であり、株式の譲渡には取締役会の承認を要する旨の定款の定めがあります。さて、Aは長年お餅一筋でがんばってきましたが、65歳になり、そろそろ引退して年金生活を送りたいと思うようになりました。ただ、自分の人生そのものである「W」がなくなるのは耐えられません。よって、Aはだれかに会社を継いでもらいたいと思っています。Aは、どのような方法をとるべきなのでしょうか。これが事業承継という問題です。

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