試行錯誤の入居者パーティ
2017年2月24日「金曜日」更新の日記
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- その管理会社は、新しいマンションでの生活が始まるとき、入居者交流パーティを開いていた。新築分譲マンションが購入者に引き渡されると、一斉に引っ越しが行われる。３月に引き渡されるマンションの場合、４月の新学期から子供を新しい学校に通わせるという世帯が多くなる。すると、新学期に合わせて引っ越しを済ませ、家の中を落ち着かせる必要がある。そうなると、一斉に引っ越しを行い、全戸で同時に新居での生活が始まることになりやすい。学校や会社では、このように新たなスタートを切るとき、オリエンテーションや歓迎パーティなどが開かれることが多い。見知らぬ者同士が集まって新たな活動が始まる。それならば、最初に挨拶の場が必要と考えるわけだ。ところが、分譲マンションでは、オリエンテーションや歓迎パーティなどを開く習慣がなかった。少なくとも、昭和の時代までは、イベントがなかった。隣近所で挨拶を交わすくらいで、なんとなくマンションの生活が始まっていた。それでは物足りない、と近年は管理会社が音頭取りをして、入居者交流パーティを開くケースが増えている。ただ、管理会社も最初は手探りで、失敗も多いという。管理会社の北山も、試行錯誤を重ねていた。中でも忘れられないのが、東京23区内で住宅の多い場所に建設したマンションでのことだ。そのマンションは大きな公園に隣接し、マンションの中庭、駐車場にも緑が多かった。この緑の中で、入居者パーティを開きたいと思った。頭に思い描いたのは、緑の中、弦楽四重奏が奏でられ、エレガントな空気の中、ワインをたしなむ入居者が談笑する光景。その中、マンションを設計した設計士に登場してもらい、そのマンションに対する思い入れを語ってもらう。入居者の方々は専門家の話に耳を傾け、このマンションを購入した幸せを実感する……そんなひとときを演出し、入居者のみなさんに喜んでもらいたかった。社内で提案すると、素敵じゃないか、と賛同を得られた。設計を担当した設計士も乗り気で、私の思いをぜひ受け取ってほしい。テーマは「土地の記憶の継承」にしましょう、とやる気を見せてくれた。これは是が非でも成功させなければならない、と北山は張り切った。まずは、楽団を派遣してくれる音楽事務所に連絡した。「屋外で、弦楽四重奏ですか」音楽事務所の担当者は、素っ頓狂な声を上げた。「映画では、そんなシーンもあるでしょうが、現実では無理です」聞くと、コンサートは屋内用と屋外用があり、弦楽四重奏はあくまでも屋内用。「外で演奏などできません」屋外でのコンサートは初めての経験であり、何も知らない素人が思い違いをしていたようだ。「だ、だったら、屋外ではどんなコンサートができるんですか」「電子ピアノとサックスなど、いかがでしょう」北山の頭の中で、「中庭の弦楽四重奏」が木っ端みじんに砕け散った。「ジャズのスタンダードナンバーとか、ポップス、ビートルズナンバーとか合いますよ」じゃあ、それでいきましょう。と答えると、もう一つ注意がありますと音楽事務所の担当者。「屋外の場合、雨が降ると中止です。演奏はできません。キャンセルは４日前を過ぎると、キャンセル料をいただくことになります」「だけど、雨が降るかどうか、４日前までに分からないよ」「そういう決まりなので」それで、屋外パーティは少ないんだ、と北山は分かった。だからといってあきらめることはできないので、キャンセル料のことも承諾した。その日から北山はてるてる坊主を吊るし、好天を願った。「とにかく、雨だけは降らないで」その願いが通じたのか、当日は晴れで、きれいな夕陽の中、パーティが始まった。サックスとピアノの演奏も大人のムードでよかった。設計士による講演は、やや難解かもしれないと気を揉んだが、意外にも好評で、「ああいう、まじめそうな人が設計しているなら、安心して暮らせる」「設計のコンセプトが分かったので、愛着を持って住むことができる」との声も寄せられた。思惑通りには進めることができなかった入居者パーティだったが、結果は大成功。入居者同士の親睦も図ることができた。結局、一生懸命の努力は報われるということかな。北山が学んだ最も大きな教訓だった。
文武両道
元気ですかー？わたしは、今日も元気いっぱいです！！今日は朝から、部活の朝練です。早起きしたので、部員一番乗りです。わたしの高校は文武両道を目指していて、全校生徒が日々、部活と勉強に勤しんでいます。でも、部活と勉強のベストバランスを続けるのは難しいです。わたしは、どちらかというと、部活を頑張っちゃってる方です。勉強は正直、少し苦手ですね。特に、数学は大が付くほどの苦手。誰だって、苦手なものってありますよね。両立なんて、難しすぎますよねー。
定位置
こんにちは。にゃんと、今日は僕の立場が危うい事件が、起きるのです。ご主人様たちは、犬を飼うことを決め、今日、やつがこの家にやってくるのだ。。ご主人様たちの愛情がとられてしまうのは、しょうがないとして。僕の定位置であるリビング陽だまりの部屋がとられてしまうのは、絶対に嫌にゃのだー！！あやちゃんが名付けてくれた、リビングのこの定位置に、僕は何があっても、居座り続けなければ。。やつが、おちょくろうが何されようが、断固として僕は戦うのだ！！にゃー、猫の意地にゃのだ！
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