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立退料の意義

2017年4月28日「金曜日」更新の日記

2017-04-28の日記のIMAGE
「立退料」そのものについて規定した法律はありませんが、ここでいう立退料とは、家主が借主に対し借家からの立退きを求めるにあたって、借主の移転による不利益を補償する趣旨で支払われる金銭その他の給付のことです。家主による立退料支払いの申出は、家主の正当事由の有無を判断する際の補完的要素の一つであり、借地借家法二八条の「財産上の給付をする旨の申出」の代表例といえます。言い換えれば、借主・家主双方に建物使用の必要性が一定程度認められ、立退料支払いの申出により家主の正当事由が補完される場合には、裁判所において立退料の支払いを条件に、あるいは支払いと引き換えに、借主に立退きを命じる判決が下されることもあるということです。ちなみに、基本的要素において正当事由が全くない場合には、家主がいくら高額な立退料の支払いを申し出ても正当事由が補完されるとはいえず、借主に立退きを求める裁判を起こしても認められないと考えられますが、借主が家主から立退料の支払いを受けて任意に立退きに応じることはかまわないでしょう。

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