屋根の形と屋根材
2017年12月23日「土曜日」更新の日記
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- 屋根によく使われる素材には、「瓦」「金属板」「スレート板」があります。 瓦は、日本古来の屋根材で、粘土が主成分になります。そのため、粘土の産地名で呼ばれるいくつかの代表的な製品があります。また、製造方法には「いぶし」「釉薬」「塩焼」などがあり、形状も「桟瓦」「本瓦」「平瓦」「スパニッシュ瓦」など様々で、そのデザインや色も多数揃っています。最近は、瓦の欠点と言われる地震や強風への対策を施した製品もあります。 金属板は「亜鉛メッキ鋼板」「塗装鋼板」「合金板」など、素材と表面処理によって種類が分けられます。耐久性の高い素材や表面処理製品は当然コストがアップします。 また、板厚や断熱材の有無、葺き方によってもコストが変わりますので覚えておきましょう。 スレート板は、本来、天然スレート（玄昌石）を板材に加工したものを言いますが、セメント系の素材で成型した天然風の製品も「化粧スレート」と呼ばれています。天然スレートはヨ ーロッパなどで産出され、厚さ数mmの板材に加工した製品を重ねながら葺いていきます。化粧スレートは表面形状や色の種類も豊富に用意されていますが、金属板と同様に色が褪せたりしますので、定期的なメンテナンスが必要です。 いずれにしても、屋根の場合はメンテナンスの際に足場組みなどでかなり費用がかかりますので、少々割高でも耐久性の高い素材を選んでおくことをお奨めします。 屋根を決める場合は、その形状も気になるところです。もっとも、屋根の形状は法的な形態規制や構造上の問題、耐久性なども影響するため、施主が決められるのはイメージレベルまででしょう。また、屋根の素材にはそれぞれ適した勾配がありますので、あまり無理をしない方が無難です。耐久性が低下し、雨漏りの原因になりますので、業者とよく相談しながら決めるようにしましょう。 ちなみに実際の設計作業では、まず最高の高さや軒の高さといった法規制を守りながら、屋根として使える空間を出してみます。次に、デザイン性や耐久性を考えながら、屋根のボリュームと外壁面積とのバランス、庇の出幅、屋根勾配の取り方など、いろいろな角度から検討していきます。
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