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2017年12月31日「日曜日」更新の日記

　家づくりのパートナーとして、最初に設計事務所を頭に描く人は少ないはずです。何となく敷居が高いし、設計料もかかる、デザインに凝りそうで、建築費も高いのではないか…そういうイメージを持つ方が大半でしょう。 　設計事務所といっても、設計すること自体は他の業者と大きな述いはありません。しかし、自ら施工するのではなく、その設計に基づいて施工業者を監理するという点が大きく違います。 もちろん、住宅メーカーのように展示場で完成後の姿を見せることはできませんので、その分、模型やパースといった擬似完成イメージを設計段階で丁寧に伝えていきます。このため、打ち合わせに時間と手間がかかるのです。 　一方で、設計専業のためアイディアは豊富に持っています。そして、一つの要望をいろいろな角度から検討し提案してくれます。特定の工法や建材にしばられることもありませんので、自由な選択肢の中から、最適な解決策を探し出してくれるはずです。 　それでは、設計事務所にアプローチするにはどうしたらいいのでしょうか。 　最近は、ホームページを開設している設計事務所も多いので、まずはそこでプロフィールをチェックし、Ｅメールなどで簡単な相談をしてみてはいかがでしょうか。その回答をみれば、建築士の人柄や仕事に対する姿勢は伝わってきます。 　その上で、一度会って、話を聞いてみてください。その時は、計画の細部まで話す必要はありません。その設計事務所の仕事の進め方や、スタンス、設計料の基準などを聞いておくだけで十分です。もちろん、気に入らなければ、はっきり断れば済むことです。後日、突然営業に現れるといったことはまずありませんのでご安心ください。 　また、初回のヒアリング、行政調査、プラン作りまでは無料で実施している事務所も多いようです。他の住宅業者と同じように一つの選択肢として使わない手はありません。 　設計事務所は、多くの提案と選択肢を示して、それを施主に選んでもらうというスタンスで仕事に臨みます。当然、専門家としてのコメントと、推薦する選択肢は伝えますが、あくまで最終判断をするのは施主本人です。そして、設計の過程で施主が決断したこと一つ一つが、設計図に盛り込まれていくのです。このようにしてできあがった設計図は、漏れがなく細かい部分まで表現されています。これは、設計施工一括の契約ではないため、あいまいにしておいて後でコストの増減が発生しても、自分の判断でコストを調整できないからです。 　また、施工業者から見積りを取る際にも、提出された見積り金額の客観的な比較や調整は行いますが、原則として施主の決断を助けるための土俵作りをしているにすぎません。最終的な指値交渉などは、他の業者の場合と同じように、施主が前面に出て行う必要があります。 　このように、設計事務所に住宅の設計を依頼する場合は、あらゆる場面で、施主としての自己責任が問われます。時間を惜しまず、家づくりに没頭する覚悟が必要です。

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