へやみけ

トップ > 平成30年4月> 1日

エコハウスとはどんな家か

2018年4月1日「日曜日」更新の日記

2018-04-01の日記のIMAGE
 深刻な地球環境問題、劣悪な室内環境。これだけ多くの健康被害を出しつづけてきた日本の住環境をいかに改善し、後世に残すことができるか。私たち日本人はいったい何をすればよいのだろうか。大きな課題としては、有害廃棄物の大幅削減と環境ホルモン、ダイオキシン、化学物質による健康被害を減少させることだ。  この2大課題をもっとも早く解決する対策が、建築物をエコハウスに切り換えることである。  有害廃棄物やCO2。排出量の4割を占め、不法投棄やダイオキシンの7割を占めている建築物。とりわけ一般戸建住宅は個別散在していて、建替サイクルが短い。だがいっぽうで戸建住宅は、素人である一般人(施主)が最初からかかわることのできる唯一の商品でもある。  実は、生産から廃棄・処分までの全プロセスについて責任をもたなければならないのは施主だ。たしかに、設計事務所や工務店、住宅メーカーなどの住宅会社は、建築のプロとして家が完成するまでの責任を負うが、業者も施主の依頼によって家を建てているわけだから、やはり 最高責任者は施主なのだ。  こう断言すると、少々イヤな感じがするかもしれない。「家づくりについては素人だからよくわからない。プロにお願いする以上、責任はプロにあるはずだ。私たちはそれに対してお金を払っているのだから」。まさにそのとおり。  しかし、そのプロを最終的に選ぶのはあなただ。あなたはどんな基準で依頼する住宅会社を決めるのだろう。会社の規模、イメージ、あるいは価格が安いこと、はたまた化学素材をふんだんに使用した新建材の美しさだろうか。  住宅会社は売りこみのため、さかんにPRをしている。その内容はまっとうなものから法律に触れているものまでいろいろだ。しかし、どこと契約するかはあくまで施主の自由意思で決まる。  これまで多くの施主が情報不足、価値観のズレ、目先の金利、懐具合などによって、誤った選択をしてきた。本来は建ててはいけない人が多く家を建て、建築してはいけない住宅が多く建ちならんだ。こういった状況が生まれたのはほんの25年ぐらい前のことだ。  もちろん本当の豊かさを手にしている施主も少数ながらいる。彼らは住宅の社会性、価値などを考えている。また、本物の住宅を見抜く目をもち、本物のプロの住宅会社を判断する基準をもっている。しかし、本物の家志向は2~3年ほど前から徐々に高まってはいるが、多くの日本人はまだ気づいていない。家を建てる直前にあわてて情報を集め、学習をするからだ。  長く住みつづける家、資産としてもつ家、あるいは豊かな暮らしをするための家…。あわてる必要はない、じっくりと情報収集し、学習したうえで責任をもって後悔しない家づくりをしようではないか。  地球環境のために今私たちにできることは、まさに自分のためにも社会のためにもなるエコハウスづくりなのである。これから家を建てる多くの人がエコハウスをつくれば、2020年ごろには本当の豊かな社会が実現するだろう。

このページの先頭へ