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計画換気の役割

2018年4月12日「木曜日」更新の日記

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 換気の役割は、空気を適度に入れ替えることで人間が住む室内を常に快適な状態に保ち、住宅そのものを結露から守って長命化させること。ただ空気が出入りすればいいというものではない。空気の流れをうまくコントロールできてこそ換気なのだ。すきま風のように風まかせ、時まかせのものは換気とはいわない。人間はすきま風に敏感で、室内空気の速度が秒速0.2メートル以上になると、不快になるといわれている。  人間にとってどれだけの空気が必要かというと、通常の部屋では1人あたり40立方メートル/時間、寝室は約20立方メートル/時間、浴室なら60立方メートル/時間とされている。この数値は部屋の大きさや、そこにいる人数によって多少異なってくる。  計画換気とは、窓やドアも含む空気の出入り口を計画的に配置することで、常に必要な量の新鮮な空気を外部から取り入れ、室内の汚染空気を外部へ排出できるようにすることだ。屋外の新鮮な空気を入れる給気口と室内の汚れた空気を出す排気口も、ただあればいいというものではない。空気の通り道、風の通り道をしっかり計画して住宅を建築しないと、汚れた空気が室内に循環し、人にも住宅にも悪い影響をおよぼすことになる。  また、計画換気によって断熱・気密性能が高められるが、もともとその住宅が十分な気密性をもっていないと効果は発揮できない。隙間が多く気密性が低いと、空気を出入りさせる目的でつくられた吸排気口以外の個所からも空気が出入りしてしまうからだ。計画換気の前提となる気密性については、しっかり頭に入れておいてほしい。  計画換気は、室内に新鮮空気を取りこむと同時に、室内の空気をつねに動かすことにより、結露防止にも効果的であるため、長命住宅には欠かせない常識なのである。

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