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銀行も慎重に

2018年6月29日「金曜日」更新の日記

2018-06-29の日記のIMAGE
「えっ!じゃあオレ、解約できたんじゃないすか!」(Oさん・36歳・自営業)1年前、Oさんは3500万円の新築マンションを、当初は頭金300万円で購入できるはずだった。つまり、契約のときに予定していた借入額は、銀行ローンで30年の3200万円。ローン査定(年収:借金などを調べ、お金を貸せるかどうか判断する金融業者のチェック)は絶対通る、と自信たっぷりだった業者が、2週間後に連絡してきた内容は…。「いや、いちおうローンは組めたんですよ。ですが、どうしても3000万円以上はダメだと。まあ、お宅さまは自営業ですし、銀行も慎重にならざるを得ないようで。というわけで、頭金にあと200万円、用意できませんかね」「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。いきなり、200万円と言われても…」「…ダメならしょうがないですね。ローン特約(一定の期限までなら、ローンの査定が通らなかった場合、買い主が契約を解除することができ、それまで払ったお金が全額戻るという制度)の有効期限まで、あと1週間しかありませんし、契約を破棄なさいますか?そちらのご都合での契約解除ですから、売り主に違約金を払っていただくことになりますけど」違約金は物件価格の2割以内。Oさんの場合は2割ちょうどの約束だったので、じつに700万円もの大金を払わなければならないハメになる。老親が楽しみにしていた海外旅行の費用を、頼み込んで貸してもらい、200万円の不足分を補った。ところが、たとえローンが組めたとしても、不動産業者が契約書に書き入れた当初の口ーン見込み金額より、実際に借りられる金額が少なかった場合は、購入を断ることが可能だったことを、あとで知った。「知っていれば、解約してもうちょっと安い物件を探すこともできたのに……」と、Oさんは肩を落としている。Mさん(33歳・会社員)も、ローン特約でコケたクチ。公庫融資の30年ローンを望んだものの、審査で却下。25年の銀行ローンを取り付けられ、月々の支払いが2万円以上も増えることに…。だからといって解約もできず、極貧生活覚悟で家を買わざるを得なかったMさん。あらかじめに「公庫融資以外は絶対お断り!」とか「返済年数は加年で!」との項目を加えてもらえばよかったですね。

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