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日本の美、千葉の美

2018年9月1日「土曜日」更新の日記

2018-09-01の日記のIMAGE
<花の里・房総で伝統を守る――日本的習慣に立った住宅建築>初詣は船橋大神宮に参拝し、それから成田山新勝寺へ。恒例のことですが、正月に神社仏閣をお詣りしないと、心がすっきりしません。別に信仰心に厚いのでもなく、宗教も信じない方ですが、どちらかというと日本の良き伝統を守りたい気持が強いのです。自分を守ることは地域を良くすることであり、良き習慣を守ることは日本の美徳を守ることにつながります。伝統・習慣・行事を無視した国は、反動として子が親の言うことを聞かなくなり、若者が無分別に闊歩することになります。子が言うことを聞かなくなれば、文化は破滅します。この事は、私の仕事である住宅建築にもいえます。戸建住宅やアパ・マンの部屋についても、私達は知らず知らずの内に、いかに使い易く機能化できるかを考えながら、考えは日本的伝統習慣の上に立ち、日本の美の上に立ちます。「こんなベニヤ板ばかりの壁は嫌だ」と不平を言う時も、背景に気候風土に合う木材や漆喰壁の良さを考え、人問と材質の適切な自然合致と比較しているのです。また地震の多い国ですから、基礎は大事をとって鉄筋入りベタコンを指定し、震えて落ちる日本瓦を敬遠する。それでは、日本住宅の圧縮版であるアパ・マンの部屋は、どうでしようか。お客様から「洗濯場が室外にあるのはいや」と言われますが、戦前の共同井戸場・銭湯の感覚から、現代はプライベートの個人主義へ移行したことを示します。「窓が大きく、明るくて良い」と木造で言われるのは、日本の気候風土に合った造りという意味。「ベランダが広く、千葉はどこでもベランダがあるね」と地方出身の入居者が指摘するのは、おそらく本当のこと。「オートロック方式なら、安全です」と誰でも言うが、少しさびしい現実。本来なら日本人の心に垣根はなく、特性として。相手をすぐ理解でき、最初から相手の立場に立って理解できること"が特徴のはずなのに。その点、中国人やアメリカ人が最初から自分の利益のみを主張し、最後まで自分を主張するのとは大違いです。現代では穏やかに暮らす日本的風潮は失われて、心ならずも窃盗犯や暴行魔をさけるためにオートロックで防護するのが安全、と誰もが考えます。当社の案件では、2階建てのアパートにすら、オートロック方式を導入している有りさまです。かと言いましても、せち辛いことばかりではなく、房総は花の里。賃貸物件の玄関にさえ花を植えたり、花咲く樹木をたくさん植えて、豊かに緑を演出しております。

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