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色々な選択肢の中から「出口」を選ぶ

2018年10月1日「月曜日」更新の日記

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購入した不動産について、5年後、10年後、20年後、また金融機関からの借り入れを全額返済し終えた後、いったいどうするのか疑問を持たれる方も多いことでしょう。最終的に不動産をどうすればメリットがあるかを「出口戦略」と呼んでいます。いくつかのパターンを考えてみましょう。①途中で売却する……賃貸に活用できる間は毎月家賃が振り込まれるので、もし5年後に購入した価格と同じ値段で売却できれば、その間の家賃収入がそっくり利益になります。一方、5年後の不動産の売買市況が悪いときは、家賃が入っていれば資金繰りも苦しくないでしょうから、あわてて売らずに市況の回復を待つという選択肢をとることも可能です。②ずっと貸し続ける……借り入れの返済が終わったときに、今後も貸し続けるという選択肢があります。建物が多少古くなっていても、修繕したり、リフォームすることで今後もまだ貸せる余地があるかも知れません。ここから先の家賃収入は、一部を金融機関のへの返済に充てる必要もなく、すべて自分の利益になります。③更地にして建て替える……いったん建物を取り壊して更地にし、新たに建て替えるという方法もあります。この場合、新たに建築費用がかかることになりますが、立地がよく入居者が見込めるようなら、これも判断のひとつです。④最終的に売却する……買った時点での土地の価値は帳簿上ずっと変わりませんが、建物の価値は減価償却といって帳簿上の価値が年々減っていきます。例えば、売買金額3000万円(土地価格1800万円、建物価格が1200万円)で築15年の中古木造アパートを購入したとしましょう。この物件がさらに15年たったとき、簿価はどうなるでしょうか?土地の価値は変わらず1800万円ですが、建物の価値は減価償却され、120万円の価値しかなくなってしまいます。しかし、ここでよく考えてみましょう。最初のスタート時は頭金以外はほとんど銀行借入で、いわば他人のお金で買った不動産でしたが、そこから上がる家賃収入で返済を進め無事完済できたうえに、1920万円(土地1800万円+建物120万円)の不動産が自分の所有物になっているのです。この時点でそのまま売却することも可能ですし、建売業者が戸建ての用地として喜んで買うかもしれません。売り値はもちろん簿価とは違うでしょうが、入居者が決まるような場所の不動産なら、まったく価値がなくなったとは考えにくいでしょう。仮に土地の価値が購入時と同じ程度だったとして、コスト(不動産会社への手数料、税金)などを考慮しても、15年という年月をかけた末、1500万円程度の利益が手元に残ったことになります。

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