日本人の不動産に関わる価値概念
2019年2月14日「木曜日」更新の日記
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- バブルは日本人の不動産に関わる価値概念と、そのもとでの行動に大きく起因しているのである。おそらくそこが、必要な事業部門を買収したり不採算部門を切り売りする、アメリカの経営者とは異なっていた側面であろう。 このような価値概念の違いからくる「日本のバブルの特質」を理解しておくことが重要である。バブルについていえば、金融機関も、日本的な不動産の価値概念にとらわれていた。 すなわち銀行は、企業が不動産を自らのピジネスモデルのもとに有効利用して、その結果として発生する将来の営業利益キャッシュフローを見るのでなく、土地価格は上がるものとして土地を担保に貸出しを行った。K氏は、バブル以前のことだが、著書「金融政策の理論」（有斐閣、1975年）のなかで、このような担保主義に依拠した貸出行動をする日本の銀行を「誤解を惧れずにいえば、本質的には質屋と大して変らない」といっている。 リスクを取らない銀行経営は、金融工学的にいえば、ノーフリーランチ原理（ただ飯（メシ）はない、リスク（不確実性）のないものはリターンがない）に反することになろう。このような銀行の存在は何か、ということになる。銀行のフリーランチを保証してきたのは、日本の護送船団方式の産業金融的な金融制度であった。もちろん結果としては、担保としての土地価格が大きく下がり、リスクを取らされることになった。 しかし銀行の貸出担保主義のメンタリティが大きく変わったわけではない。
✦・・・行徳ハロウィン・・・✦
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