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工事の監理はどうするの?

2019年3月21日「木曜日」更新の日記

2019-03-21の日記のIMAGE
" 昔からずっと続いている施工方法、材料の特質にあった納め方、材料と材料との適切な取り合い、メーカーが独自に開発した素材による製品、これらすべてに、つまり現場で出会う材料や製品のすべてに、こうしたら一番うまく納まるという標準工法というものがあります。しかし、この標準工法だけでやっていても、ほんの少しまちがいがあっただけで他の材料や製品にも迷惑をかけることがあります。手抜きではありませんが事故です。  木造の建築現場でも30職種以上の職種があり、その職種がまたあちこちで別の職種とかかわりながら建物を建てていきます。基本的に工事というのはうまくつくるための技術であって、うまくできないのは、それを計画した設計者や、施工する職人に問題があるといえます。工事としての納まりがよいものがよい建物だと考えがちですが、よい工事だけが独立しているわけではなく、使い手側かどうしたら納得できるかがまず基本にあるといえます。したがって、極端にいえぽっくりにくくても、納まり不可能でなければ使い手側の要求が優先し、むしろ技術のほうがこれを一生懸命フォローする立場にあるのがほんとうの仕事だといえます。  くどくど書いたのは、まず使い手の要求があり、設計図ができ、これを施工者がどこまで理解して仕事ができているかをチェックすること、つまりこれが監理というものだからです。したがって、ほんとうの監理は民間連合協定の約款にもあるように設計施工では無理、つまり施主と施工者だけの契約関係では、ほんとうの工事監理は成り立たないと断言していいでしょう。  これが原則です。そのうえで設計施工と称する施工者とニ者での工事契約を結ぶつもりなら、施主であるあなたがどこまでチェックできるかが、工事のレベルを決めるといっても過言ではないでしょう。行司がいなくて相撲が取れるかと言った施主もいましたが、それは少し言いすぎで、監理は審判ではなく明らかに施主側とだけ契約した、施主に雇われた通訳だと思って下さい。"

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