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木の葉のような状態

2019年4月2日「火曜日」更新の日記

2019-04-02の日記のIMAGE
国土交通省の推計によれば、2050年に日本の人口は9515万人になるといいます。人口推計というのは、それほど困難な予測ではありません。平均寿命の伸びと出生数の予測の幅でしか基本的には大きな人口数値のぶれは発生しないからです。このこと以外で大きく数値がぶれるとすれば、大規模な戦争が起こる、とか大量の移民が日本にやってくる、新型インフルエンザで騒がれたような疫病の大流行なども要因のひとつとなりますが、とりあえずはそうした変動要因を省いて議論が行われています。したがって、この2050年の数値が衝撃的だとして多くの政策提言などに反映され始めていますが、一方で2050年というと、この話を聞く人、読む人にはどうもぴんとこないのが実情ではないでしょうか。多くの人にとって、あと40年先、という話ははっきりいって「絵空事」になってしまうからです。自分の子供や孫の世代は大変だな、と思う反面、今まで多くの同期生と受験だ、出世だと常に競ってきた団塊の世代などから言えば、「なんだ、競争がなくなって結構なことだ」くらいの受け止め方もされているはずです。 40年後には自分がこの世にいない可能性が高いと、人間どうしても真面目に物事を考えたり、議論したりできなくなるのもしかたのないことです。しかし、実は人口の大減少社会の到来は、2050年などといった先の話ではなく、すぐそこなのです。いわば、私たちはナイアガラの滝の一歩手前の濁流に浮かぶ木の葉のような状態にあるのです。

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