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市場のインデックス

2019年11月10日「日曜日」更新の日記

2019-11-10の日記のIMAGE
興味深い事実がある。一九九六年にリート株のパフォーマンスがベータ値理論に反して動き、他の一般市場よりもかなり上回ったことがあった。しかし、一九九七年になると、正常な姿に戻った。その結果、他の一般市場の収益率はS&P500で計測すると三三,四%であるのに対して、リートは二〇・三%となった。「高いベータ値の株の取引は、レートの高いギャンブルにたとえることができる。大きく稼ぐこともできるが、大きく負けることもありうる。この二〇年間において、全体としてのリートは、主要なインデックスよりも変動が少なく、しかもそれと同程度の収益をあげており、ベータ値の理論に反しているように思える。この明白な矛盾の理由は何か。一つの可能性としていえることは、リートに関する神話と誤解――これについては後で説明する――のせいで、リート株は必ずしも効率的な価格形成がなされていないし、完全に効率的な市場において形成されるであろう価格よりも低くなっている。換言すれば、他のメリットに加えて、リートはバリュー投資とみなされているのかもしれない。低いボラティリティ株式の価格は日毎にあるいは時間毎に変動する傾向にあるが、株式のボラティリティという概念は、その変動の度合いに関係している。ボラティリティはベータ値とは違っている。というのも、株式は一日の内でも、あるいは日毎に価格が上下するが、しかし、その終値は若干の長い期間をとれば、市場のインデックスにかなり一致した動きをする可能性がある。

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