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規制と競争

2019年11月19日「火曜日」更新の日記

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電力会社にとって、規制が成長に対する究極の障害である。多くの州の規制当局にとっては、 料金規制というものは、(コインの裏表を当てるゲームで)表が出たから勝ち、裏が出たから負 けというような仕事である。原子力発電所建設を決めた電力会社を考えてみよう。多くの地方 において、一般の人々には、「周囲の人々にとり危険であり、核物質の処理問題があるため、 原子力発電所の建設は健全な考えではない」と思われているようだ。経営陣は状況を判断する のを怠ったため、多くの原子力発電所は現在は利用しないままである。 「誰がその失敗の責任を取るのか。それを指摘するのはむずかしい。住民投票になったとき、 経営し所有する人達より利用する人のほうが多い。電力委員会によって任命された規制官は、 そのコストを簡単に株主に転嫁させるだろう。一方、リートには重大な行政的規制はない。 電力会社は現在では、かつて経験したことのないもの―競争―に直面している。最近に 至るまで、電力会社は当局とはファウスト的(魂を売り渡すような)取引を行っていた。「何を 利用者に負担させ、どのくらい我々が電力を確保できるかを教えてほしい、そうすれば我々は テリトリーでのすべての電力を供給する独占者になれる。」しかし、かつての独占が新しい競争に曝されているように、このような取引は崩壊し始めて いる。新しい競争者は、新興勢力のコ・ジェネレーターであろうと、大規模な電力会社であろうと、 多数の企業ユーザーを客として奪いつつあり、その結果、地域の電力会社は失った収益を補填 するためにかなりの料金引き上げに追い込まれている。電力会社の経営者は、競争に慣れてい ないのである。 これに対して、リートの経営陣は、不動産会社、建設会社、知識を持ったプライベート市場 の投資家と、業務開始以来ずっと競争してきている。かれらは戦い方を知っている。

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