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納税予定地の活用で収益を上げる

2020年2月23日「日曜日」更新の日記

2020-02-23の日記のIMAGE
"都心物件の購入で収益アップと相続税削減を実現 【状況】 地方の資産家が相続税対策として、(1)遺産の分割、(2)納税対策、(3)節税対策を考えている。遺産の分割は養子縁組によって、納税対策は納税予定地を確保したが、納稅予定地から収益を上げたい。 【対策】 活用の対象不動産は幹線道路沿いの一一〇〇坪にある土地(時価四億円、現在は駐車場と資材置き場、年間収入四五〇万円)でした。そこで、(1)マンション経営、(2)ロードサイト店舗、 (3)都心物件への資産組み替えの三つの方法について、利回りと相続税効果を比較検討してみることにしました。 〈1〉マンション 延べ床面積八八〇坪(四四戸)のマンションを建設します。坪当たり建設コストを五〇万円 として建築費は四億四〇〇〇万円、総投資額は八億四〇〇〇万円になります。これに対して期待される家賃の年間収入は三二〇〇万円(一戸当たり月七万二〇〇〇円、入居率八五パーセント)で、投資総額に対する表面利回りは三・八パーセントです。 市場調査では「近郊のマンション、アパートの空室率、利回り実績を調べると、リスクが大 きい」という結果でした。 〈2〉ロードサイド店舗 立地条件には問題がないので外食、ドラッグストア、ホームセンターなど一五社に出店の意 思の有無を打診した結果、七社から「検討する」という回答がありました。 駐車場スペースを考慮すると、建坪六〇〇坪規模の店舗が適当で、建築費は三億円(坪当た り建築コスト五〇万円)になり、総投資額は七億円。六〇〇坪規模の店舗の賃料は最高で月額二五〇万円ですから、年間収入は三〇〇〇万円になり、利回りは四・三パーセントです。市場調査の結果は、1商圏が三万人程度しかなく人口流入も鈍い、2人や車の動線が、この 土地に向かっていない、という消極的なものでした。 〈3〉資産の組み替え 土地を売却して都心の不動産を購入する方法です。 土地価格四億円に対して、譲渡所得税(事業用資産の買い換え特例を適用)が三五〇〇万円、 売却・購入諸経費が四〇〇〇万円かかるので、手取り額は三億二五〇〇万円。この資金で都心 のビルを購入します。 駐車場と資材置き場のときは年間収入六〇〇万円、手取り収入は四五〇万円でした。ビルからの年間賃料収入は二〇五〇万円で、諸経費が七五〇万円かかりますが、手取り額は一三〇〇 万円に増え、投資額三億二五〇〇万円に対する利回りは六・二パーセント、実質利回りでも四・〇パーセントに なります。しかも、更地が貸家建付地になったので、相続税削減効果も六四〇〇万円あります。検討の結果、〈3〉の資産の組み換えが、もっとも高い利回りをもたらすということがわかりました。"

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