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排水管の修理を燐家が拒否し困っているが

2020年3月11日「水曜日」更新の日記

2020-03-11の日記のIMAGE
Q私の家の配水管は二十年ほど前に燐家の庭を使わせてもらい、表の排水溝に通じています
最近、排水管がつまってしょうがないので、新しくビニール管に代えたいと思い、燐家に賭したところ、「いまさら庭を掘り起こされては困る
別に契約害もないし、賃料もとっていないのだから、私のところはお断りてす」と剣もぼろろにあしらわれました
このような地下の利用関係はどうなっているのでしょうか
▼隣接地と高低があれば民法が適用土地の所有権は、土地の完全な利用を保障するためのものですから、この目的のために必要な範囲で、上は空中に、下は地下におよびます.したがって、燐家の庭の所有権は、あなたの家の排水管が通っている地下に及ぶことになります
そこで、ご質問のような紛争が起こるのです
ところで、民法は、隣接する土地の所有者相互の利用を調整するために、所有権を制限するための種々の規定を設けています(二○九条ないし二三八条)
すなわち、排水に関しては、隣地から水の自然に流れてくるのを妨げてはなりませんが、これには、人工的排水のために隣地を使用することは許されていません
ただ隣接地との間に高低の関係があるときは、水は高きより低きに流れるのが自然ですので、高地の所有者が浸水地を乾かすため、または、家用などの余水を排池するために、公路、公流、下水道に至るまで、低地に水を通過させることは許されています(二二○条)
ご質問からでは、隣接地との高低関係にあるか否かは不明ですが、あなたの土地が少しでも高くなっていれば、隣接地の宇津木さんに最も少ない損害で済む方法をもって、排水を通過させることはできます(二二○条但書)
もし、燐家が設けた排水施設などがあれば、庭を掘り起こした方が燐家の損害を少なくするかもしれません
その場合には、あなたも費用を分担しなければなりません(二二一条二項)

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